批判しない映画感想ブログ【やさしいえいが】

意外とゴジラ入門かも?な映画【シン・ゴジラ】感想

シン・ゴジラ

こんばんは。
映画「シン・ゴジラ」を観ました。

2016年にゴジラ最新作として公開され、シリーズへの新たな切り口が大きな反響となりました。「新世紀エヴァンゲリオン」の庵野監督が製作総指揮を務め、本編内でもエヴァを彷彿とさせる演出・BGMも話題に。

というか、ある程度映画に興味のある人ならほぼ全員が観たのではというくらいの作品で、2016年のユーキャン新語・流行語大賞にもノミネートされています。

感想も今さら感がありますが、何かが引っかかってもう一回観ようと思ってもらえれば。

ちなみに、いまAmazonPrime会員特典で観られます。(2018年11月17日現在)

作品概要

あらすじ


東京湾・羽田沖。突如、東京湾アクアトンネルが巨大な轟音とともに大量の浸水に巻き込まれ、崩落する原因不明の事故が発生した。首相官邸では総理大臣以下、閣僚が参集されて緊急会議が開かれ、内閣官房副長官・矢口蘭堂は、海中に棲む巨大生物による可能性を指摘。周囲は矢口の意見を一笑に付すものの、直後、海上に巨大不明生物の姿が露わになった。

「怪獣」という概念がない世界に”巨大不明生物”としてゴジラが現れる、というところが結構重要です。
ゴジラに対して誰も何の情報も無いところから、”巨大不明生物”は何なのか、どう対処するのかが群像劇的に展開されます。

キャスト

主人公・矢口蘭堂は長谷川博己さんが演じました。
長谷川博己さん好きですね、家政婦のミタから密かに注目していましたがここでメインキャストになるとまでは正直思ってなかったです。正義感のある役柄、似合いますね。カッコイイです。

アメリカ大使館の特使の役で石原さとみさんもキャスティング。
英語交じりに喋る石原さとみさん新鮮でした。デキる女性の感もありましたね。個人的には、SPとしてマフィア梶田さんを侍らせていたのがツボです。

その他、300名以上の豪華キャスト。意外なタレントやアーティストなどが短い時間で出演してます。

感想

日本 対 ゴジラ

シン・ゴジラの画像

「シン・ゴジラ」のキャッチコピーは「現実(ニッポン) 対 虚構(ゴジラ)」。

プロデューサーの佐藤善宏さん曰く「ファンタジー要素はゴジラしかない」とのことで、実際に日本にゴジラが現れたら政治的にどんな対応を迫られるのか、という切り口がかなり斬新でしたね。

官僚たちの会話シーンや、自衛隊が現場で活動するシーンのリアリティも相当なものです。これに関しては、ゴジラというブランドに対して政府・自衛隊が取材にある程度協力的だったらしく、「国が作った映画」とも言われるほどでした。

俳優さんたちの言葉遣いや話し方には、上記政府への取材やミーティングを録音して参考にしたとのことです。

「早口で、普段は使わない専門用語の多い言葉を流暢にかつ説得力を持って喋る」

喋りだけでも、賢い人たちが集まって話し合っているな~というのが伝わりますよね。作品全体の説得力に繋がっているので、かなり大事な部分だったと思います。

一方で、日本の縦割り行政の欠陥を浮き彫りにしているという評価もよく目にします。これがまた素晴らしいところで、ゴジラというSFエンタメを通して学生レベルでもわかりやすく政治問題に触れられます。

色んな角度から楽しめる映画は良いですね。

怖い

シン・ゴジラの写真

怪獣映画って、作品の中では大変な被害が出ていたりしますが、観ている側は大抵「この怪獣カッコイイ~」とか思ってます。娯楽映画ですから、のんきなものですよね。

ただ「シン・ゴジラ」は怖かった。

冒頭で尻尾だけが見える第一形態、俗に「蒲田くん」とも呼ばれた第二形態までは、まだこれまでの怪獣映画のようにのんきに観ていましたが、「蒲田くん」から進化した第三形態から異質感が出始め、更に巨大化して相模湾に再出現した第四形態(ポスターのヤツ)からはいよいよ恐ろしさを感じました。

自衛隊の総火力を耐え、米軍の爆弾でも致命傷には至らずに、夜の東京でゴジラが熱戦を吐き散らしまくるまでのシーンはすさまじい絶望感です。その後の、様変わりしてしまった東京の夜景の中でゴジラが活動を停止する引きの画を観て、初めて怪獣映画で「怖い」と思いました。

ゴジラのモーションアクターとして、狂言師の野村萬斎さんがキャスティングされています。狂言や能の世界での、人間よりも神や幽霊や妖怪を意識した動きを取り入れているとのことで、恐ろしいと同時に神々しさというか、どこか神性を感じるように意図して演出されているようです。

「シン・ゴジラ」の「シン」は、新・真・神など複数の意味を持つ言葉として採用されているそうですが、個人的には「神」を強く感じるところとなりました。

ゴジラ入門として観やすいゴジラ

家族の画像

怖いとか色々書きましたが、一方で誰でも観やすい作品にもなっているのがすごいところだな~と思いました。

理由は以下の通り。

  • 全年齢向けで子どもから大人まで観られる
  • そもそもゴジラを知らなくても観られる

それぞれ説明します。


「全年齢向けで子どもから大人まで観られる」は本当に言葉の通りで、映倫のPG12もR15も指定されていません。というのも、直接的に死を描写する表現がないからです。

本編中ではかなりの人的被害が出ていますが、直接の表現がない代わりに、倒壊するビルの映像のようなわかりやすいものから、聞き逃してしまいそうな一言のセリフ(ゴジラの東京侵攻後、「疎開対象の東京都民は360万人」というセリフなど。”本来の”都民は1300万人)など様々な方法で死が描かれています。この辺りは考察サイトやTwitterまとめとかが詳しいですね。

とにかく情報量の多い映画なので、観るたびに新しい演出を発見できそうです。

過去作品と比べても怖い映画ではありますが、過去作品のように大人も子どもも一緒になって怪獣映画を観るという楽しさはしっかり引き継がれています。


そして「ゴジラを知らなくても観られる」も大事なポイントです。

ゴジラ長編映画シリーズ29作目に当たる「シン・ゴジラ」ですが、過去シリーズとの繋がりはほぼありません。

とはいえゴジラシリーズってほぼそうなんですが。「放射能による突然変異」辺りの設定を根幹に、色んな場所や設定で作られてきています。ゴジラが敵だったり味方だったり、他の怪獣と戦ったり。

29作ずっと話が繋がっているわけではないということです。

「シン・ゴジラ」を最初に観るのにおすすめな理由はこんな感じです。

  • 他シリーズと共通するゴジラの設定にしっかり触れている
  • 本編中で誰もゴジラを知らないので、本編中でゴジラが定義される様子を観ることが出来る
  • 本来は舞台裏であるところの政府や自衛隊の活躍が描かれているので、他作品を観たときに裏ではこんなことが…みたいな想像ができる

「シン・ゴジラ」を観ておけば他のゴジラを観たときに話に入り込みやすくなるかも、ということです。

他の怪獣が出てこないのもシンプルで良いですね。観たい怪獣がいれば、「シン・ゴジラ」と「ゴジラvs〇〇(観たい怪獣)」だけでも最低限ついて行けます。


意外にもゴジラ映画、怪獣映画入門にもなる作品でした。

まとめ

まとめます。

  • ゴジラを通しての説得力のある政治劇がわかりやすい
  • ゴジラの怖さと神性が表現され、大人も楽しめる怪獣映画に
  • 初めて怪獣映画・ゴジラ映画を観る人にもおすすめ

以上です。

怪獣映画、災害ドキュメンタリー、政治群像劇と、様々な角度で楽しめる「シン・ゴジラ」。間違いなしのおすすめ映画です。

記事書いてたら、自分で円盤買って特典とか見たくなってきた。

円盤↓

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